2006-08-01
■伝言ゲーム
のエントリがニュースサイトを渡り歩いているうちに、最後の「(嘘)」が抜けてしまったところがあった。
「これはネタですよ」的な意味での「(嘘)」だったので、無くなるとなんか、ちょっと、可笑しい。
■パラケルススの娘 4
……(言葉にならない)。
この圧倒的な文の力はなんだろう。内容云々以前に文章の力に圧倒されてしまう。
ところで、私が「はじまりの骨の物語 (富士見ファンタジア文庫)(五代 ゆう/米田 仁士)」を読んで、すっかりファンになってしまったのが2005年3月末〜4月のこと*1。
「パラケルススの娘〈1〉 (MF文庫J)(五代 ゆう/岸田 メル)」の出版で久々にジュヴナイル(ライトノベルと言ってもいいけど)に戻ってきたのが2005年5月。
2005年3月ごろに「はじまりの〜」を読んでいなかったら、「パラケルススの娘」はスルーしていた可能性が高いわけだ。この絶妙な1ヶ月の差に、不思議な縁を感じてしまうのだった。
で4巻。
時代は遡って、幕末の鎖国が解かれた直後の世。3巻で触れられた「跡部当主の若き頃と、クリスティーナ嬢と、当時黄夫人という名前だった吸血鬼」の話。
やな読み方をすると「ツンデレ少女の形成過程」だったりして。
■HDDの処分
パソコンを処分しようと思うのですが、HDDのデータが心配です。HDDをFomatするだけではだめですよね?やはりHDDデータをきちんと消去するソフトを買って処理しないとだめでしょうか?それとも他に何か方法があれば教えてください。
http://q.hatena.ne.jp/1154325602
2.
HDDを取り外すことはスキル的に可能ですか?
であれば取り外した後,2Mくらい落下させればOKです。
鏡のようなものなので,割れてしまえば安全です。
あ、そっか。
*1 異形コレクションシリーズでその力量は十分に知っていたけれども。
2006-08-02
■「無限論の教室」の不思議
ちょっと釈然としないことがあったのですが、調べる手間が惜しいので見切りで書いちゃうことにします。
お題は、
の章立てについて。
本の内容については
http://www.materia.jp/diary/20060518.html#p02
http://www.materia.jp/diary/20060531.html#p06
http://www.materia.jp/diary/20060621.html#p03
あたりで書いてきた。
第二週 アキレスと亀・自然数は数えつくせない
第三週 チョコレートケーキ・パラドクスへの解答・可能無限と実無限
第四週 全体と部分・キリンとカバ・次元の崩壊
第五週 実数・独身制作器としての対角線論法・喫茶店のネコ進法講義
第六週 実数とは何か・ピタゴラスの豆大福・余興
第七週 マジタ・ベキ集合と概念実在論・羊羹の思い出
第八週 一般対角線論法・無限の無限系列ほカントールのパラドクス
第九週 土手の散歩・ラッセルのパラドクス・嘘つき・自己意識の幻想
第十週 直観主義・パラドクス断罪・虚構と排中律・ブラウアーの手袋
第十一週 暑い部屋・形式主義はいかにして排中律を取り戻そうとしたか
第十二週 ゲーデルの不完全定理・G・インドのとら狩り
という章立てになっている。第九週*1あたりから「無限論」とかけ離れていってやしないか?
けれど、読んでいてあまり違和感はなかった。
なぜか?
と同じ流れだからだ。
ここでまた新たな疑問が湧く。「無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」でなぜゲーデルの話をしなけりゃならない?
仮説の構築は可能だ。
「無限論の教室」は無限論について書きたかったわけではなくて、ゲーデルの不完全定理を「哲学」の俎上に乗せるが真の目標だった。
だから、実は無限論などどうでもよかった。可能無限の世界などどうでもよかった。可能無限の世界――可能無限が構築する数学で、三角関数がどうなるのか? とか、極限や微分や積分はどう定義し直されるべきなのか? とか、数学の本たろうとするならば触れなければならないことにノータッチなこともこの仮説が説明してくれる。
本当ならここで私は調べなければならないことがある。
ゲーデルの不完全定理についての解説本、それも数学を本分としない人向けの解説書を書こうとすれば、「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」と同じ章立てになるのはそれほど不思議ではない。
その様な他の解説本をあたって、章立てがどうなっているか調べるべきだった。
でもそれをやっていない。
もし仮に、他の不完全定理についての解説本について章立てを調べてみて「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」の様な章立ての本が無かったとしたら?
「無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」って、まさか、「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」を下敷きにして書かれた、なんてことはないよね?
いやいや、もし仮に、って話であって確証はないけれど。
ただ、「無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」なんてタイトルをつけておきながら、なぜ「可能無限が構築する数学」に全く興味が無いような素振りで書かれていて、かつ「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」と同じ章立てになるのか? という深い深い疑念が湧くのは抑えきれない。
それは「この著者、本当は無限論なんてどうでもよかったんじゃないの?」という疑念……。
追記
改めて読み返してみると、なんかすごい敵対心に溢れる文章ですな。
「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」のまえがきからちょっと引用。
本書をお読みになれば、「数学とは結局、思想なんだ」ということが、納得していただけるのではないかと思います。
本当に納得できるかどうかはさておくとして(個々人の問題だし)、この2つの本がネガとポジの関係にあると、そう考えるに十分なまえがきだなぁ、と改めて思う。
「無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」の読書中に強い違和感を覚えたのは、「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」を読んでいたという個人的な体験に依るところも大きいだろう。
■トワイライトゾーン
子供の頃に見た、白黒ホラー映画についての質問です。
内容はカセットテープかフィルムテープのテープ部分が人を襲う、というものです。
http://q.hatena.ne.jp/1154287977
回答がでてこない。私もそんな映画は知らない。
と、いうことで、きっとこれは映画じゃなくて、テレビシリーズの1エピソードなのではないか?
トワイライト・ゾーンや事件記者コルチャックの様な有名所なら、わりと早く回答がつきそうなので、そうではないと思う。
でもとりあえず調べてみた。すると、
なんて直球なドメインを見つけた。
EPISODE FINDER が面白かった(How to use は http://www.twilightzone.org/html/tzatv_ei.html)。
カテゴリをクリックすると、サブカテゴリがでてくる。なんてことはない UI だがアイコンが格好いい。
カテゴリに"2ND CHANCE"なんてあるのがまた格好いい。
p259
――駄目よ、そんな分類法じゃあ!
――どうして?
――本質的じゃないもの。作品の発表年代とか、時代区分とか、時間移動手段とか、旅行先で起きた事件の種類とか……コージン、あなたどう思って? いいえ、いうまでもないわ。あのですね。涼くん、分析部門は日帰り旅行の予定表づくりではないのよ。
――そ、そりゃそうだけどさ。
――だったら! 卓人なら分かるでしょ? TTにおける最重要観念といえば? なにゆえ人はTTを夢想し、希求するの? TTの何が、私たちの魂をこんなにも揺さぶるの? さあ、答えは?
しばらく考えてから、ぼくは答える。響子なら確実に満足するだろう簡潔な惹句を。
セカンド・チャンス
――『二度目の機会』
ついで。
結局、元のはてなの回答と思しきものは見つからなかったのだけど。
■血液型……占い?
「血液型占いは日本だけ」のようですが、
http://q.hatena.ne.jp/1154362404
「血液型占い」じゃなくて「血液型による性格判断」の間違い。
それに日本だけじゃなくて韓国も。
「占い」の意味を勝手に増やすな。
■Aptana
はてなブックマークですごい票をたたき出していた、JavaScript,HTML,CSS エディタ。
最初にJRE付きのインストーラをダウンロードしてしまって、インストールしかけたところをキャンセル。JRE無しの方で再度。
さて、html を開いて……文字化け。
charset で EUC-JP を指定していたのがあっさり無視されているらしい……。
終了。
というか、Dreamweaver 持ってるわけだし……。
■ノートPCをセカンドディスプレイに
自分のパソコンをトリプルディスプレイにしたいと思っています。コストをなるべくかけずにやりたいので、メインで使ってるのデスクトップ型PCとノートPC2台でやりたいと思ってます。
(略)
サインはVGA(略)を見つけました。
この商品以外にこんな感じのものはないでしょうか?
http://q.hatena.ne.jp/1154529350
……サインはVGAを使って、どうやって、ノートPCの液晶をデスクトップPCのディスプレイとして使うつもりなのだろう?
まぁ、
こんなのはあるけど。
でもセカンド(以降の)ディスプレイになる方のOSは、無料で利用できるのがいいよなぁ。
他にいいものはでてこないものか。
*1 章のタイプミスではない。講義に見立てているので週になっている。
2006-08-03
■キーボードだけで操作するための覚え書き
まず、コツ以前の課題として「キーボードから手を離さない」という心がけが一番大切。
ウィンドウの最大化がしたい、別のウィンドウに切り替えたい、ファイルのコピーがしたい、etc……。マウスを手に握りたくなる時でも、我慢してキーボードでやる。
やり方が思いつかないときは仕方がない。でも、ちょっとしたことでも、キーボードでやる方法があるならそうする。
もちろん、キーボードから手を離してマウスでやった方が早いこともある。それならそれでいい。それが判断できるということも、キーボードだけで操作するスキルの中に含まれている。
1.メニューバーの選択にマウスを使うな
マウスで[ファイル]を選択して[保存]を選択……、なんてしてはいけない。
Alt → F → SとかAとか だ。その時にショートカットキーを見る。あるなら次はそれを使う。
もうひとつ。2段階以上のメニューはマウスではちょっと操作しづらい。下右下とマウスを動かす必要があるから。そういうのはキーで覚えてしまった方がストレスが少ない。
よく使うもの。あるいは、滅多に使わなくても、使う時は繰り返すもの。そういうのはキーで覚えてしまった方がいい。
Wordで、「図をファイル指定で取り込む」のは、確か、Alt → I → P → F だったはずだ(繰り返して使うものの例だ)。
2.キーカスタマイズ
初めからする必要はない。
使っていて、頻度が高い機能を見極めてからでいい。
その機能を Ctrl+?*1 で呼び出せるようにカスタマイズする。
3.下線付きの文字は見逃すな
ファイルのプロパティに「読み取り専用(R)」とある。この「(R)」が大事。
マウスを手に握りそうになる前に、下線付きの文字を探す。これはAlt+R でいいのだ。
ボタンやチェックボックスだけではなくて、テキストボックスのラベルも、下線付きの文字があればフォーカス移動に積極的に使おう。
4.今フォーカスがいるコントロールを意識せよ
Shift+Tab や Tab 1回で済むところをマウスで動かすのは無駄だ。
今フォーカスがどこにいるか? を常に意識する。どこにフォーカスを移したいかを意識する。マウスで動かした方が早い、と思ったらマウスで動かせばいい。でも隣や、隣の隣ぐらいのコントロールならキーボードでいい。
5.Tab キーの挙動は実験あるのみ
眼に見える配置と、Tab キーの移動順(フォーカス順位)は違うことがある。これは実際にやってみるしかない。アプリケーション側でTabキーでのフォーカス移動に気を使っていなかったりすると、順番がデタラメだったりすることも、無いとは言えない。それはそれで覚えておく。
メーラの様な、複数ペインが基本の UI も Tabキーでのフォーカス順位は実験するしかない。でもこの辺はマウスの方がいいかも(私はキーボードでやるけど)。
もひとつ。ファイルのプロパティの様な画面は、Ctrl+Tab で上部のタブの選択になっている。これも一度は試してみるべき。
6.ファイラとランチャは選べ
ファイラはキーボード主体で考えられたものを使った方が手っ取り早い。エクスプローラはそもそもキーボード操作にむいていないのだ。
私はPyxis を10年以上使っている。
これの機能にファイル名をフルパスでクリップボードに取り込む、というのがある。実はキーボードだけでの操作ではこれが便利。他のアプリケーションに移ってファイルを開く前にファイル名をクリップボードにいれておくのだ。
ランチャは……まぁいいや。
7.コモンダイアログは重点的に
コモンダイアログ、あるいは共通ダイアログ。プログラミング用語の範疇かもしれないが、「ファイルを開く」や「印刷ダイアログ」だ。プリンタ設定なども、メーカ間で共通ではないが、アプリケーション間で共通なのでここに入れていいかも。
これは頻繁に開かれるわけなので、憶えておいて損はない。
マウスの方がいいダイアログだと判断したら、逆に憶えようとしない方がいい。
プリンタの設定ダイアログは、私もすぐにマウスを手に取る。
実践についてはここ↓で書いた。なかばネタ気味だけど。
*1 ?は任意のキーを示す。
2006-08-04
■先週売りのサンデーの読み切り卓球漫画
見事優勝の栄冠を手にしました
そしてそのオーナーの、神野社長のもとには――
この大会の優勝賞金と敗者達の掛け金――
オッズの配当金全てが、その手に贈られます!!
……優勝者が全部持っていくんなら金を掛けるだけ損なんじゃ?
ミニマムはあるんだろうけど。
■セキュリティ意識が最も低いところが狙われやすい
という「ごく当たり前の事実が確認された」というだけの話……なんだろうな。これは。
身元情報窃盗が発生しやすい状況について質問したところ,40%弱は「オンライン取引が最も発生しやすい」と答えた。ところが,Fellowesによると「オンライン取引にかかわる身元情報窃盗の割合は全体の9%に過ぎず,多くは書類や盗まれた情報が原因」という。「米国で発生する身元情報窃盗のなかで,個人的な財務情報の入った財布や,クレジットカードなどが盗まれたことによる情報流出が一番多い。この事実を知っている米国市民は5分の1に満たない」
米国市民の8割は「ID盗難」を警戒,ただし誤解も多い:ITpro
2006-08-05 それを読んだ人が同じ思考へ辿り着くには何倍ものイマジネーションが必要, 大戦略秘話〜著作権の教育
■tactics 8
読んできたんだった。
前の巻の話とかすっかり忘れてた。でも本編少ないし、いいか。
「おん きりきやら はらはら ふたらん ばそつ そわか」の真言は確かに九字を解く時の真言だけど(「帝都物語―凍結 (Kadokawa comics A―藤原カムイコレクション)(藤原 カムイ/荒俣 宏)」で加藤が使っている。「戦国霊異伝 (fukkan.com)」あたりにも記述あり)、相手の九字への対抗手段としても使えるのか? これは知らなかった*1。
この主人公の設定ってどんなだっけ?
なんで九字なんて使ってるんだ?
とか、後になってから、思った。
そのうち読み返さなきゃならない……かな。
■冴え渡るカン
あのですね、昨日ですね、無性に気になって家事や子供の相手の合間にですね、1〜3巻を読んでいたんですよ。
で、今日本屋に行ったら、
が棚に並んでいるわけですよ。
で、心の中で叫びましたね。
そういうことか!
ってね。
■それを読んだ人が同じ思考へ辿り着くには何倍ものイマジネーションが必要
論文というのは、書きたいことが既に頭の中に明確にある。しかし、実際には、すべてを説明するだけの時間もスペースもない。だから、ほんの一部をダイジェストで書くしかない。思考の100分の1くらいが文章になる。それを読んだ人が、同じ思考へ辿り着くには100倍にするイマジネーションが必要だろう。
MORI LOG ACADEMY: 頭のギア
プログラムも、書き上がった「最終的なソース」には、そこまでに思考した内容の何分の一かしか入っていないように思う。
あるいは、トライアンドエラーの過程が抜け落ちている、という単純な事実の指摘でもいい。
いやもちろん、どんなものだろうと、人の思考を丸々アウトプットすることができない以上抜け落ちる部分は確実にあるわけだが。
思考のほんの一部分をアウトプットして、でもそれだけで他人に同じ思考をトレースさせる、トレーさせることができる、というのはすごく貴重で重要なスキルなんだろうな。
■大戦略秘話〜著作権の教育
面白く読めた。最後の第9話が2000年ということで続きはもうないものと思われる。それがちょっと残念。
システムソフトは、コンピュータソフトウェアの著作権の啓蒙活動をしているACCSという社団法人の理事を務めているが、その活動の一環として小学生などに著作権の大切さを教えるときに、よく使われる事例がある。それは「例えば君たちが苦労して書いた宿題の作文があるとします。それを他の誰かに無断で丸写しをされた場合に、どう感じますか?」と問いかけるのである。これで大半の子供たちは、納得し始めるそうである。悪いことだ、と頭ごなしにいうのではなくて、イヤでしょう、というアプローチをするのである。
「超シミュレーションゲーム誕生」 第8話
ここを読んで「あっ!」と思った。
これは、「無断リンク禁止」に関わる問題の根本がここにある、と思っていたことそのものだ。
これだけじゃ――インターネットへの参加障壁が低くなった今の時代では――足りないのだ。
その作文を誰でも読むことができるところに公開したならば、それを読んだ誰かはその作文を引用することができる。
一緒に、そのことをセットで教えないと駄目なんだと、そう思う。
(引用)
著作権法
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
忘れてた。
でした。
*1 もっとも、知っている方もどうかと思うが。
2006-08-07
■昨日は七夕祭り
の初日だった。パレードやら見てきたので体力消耗。
■日本はすでに"唯一の被爆国"ではない
という旨の言葉が、
の後書きに書いてあったと記憶している。
という本がでているのを見て思い出した。
ところで、何の限定もなく"被爆"と書くと"原水爆の被爆"を指すんだなぁ。
"被曝*1"を広辞苑4版で引いたら"放射線にさらされること"と書いてあって"じゃあ放射能被曝はどうなるんだ"とか思ったり。
明鏡国語辞典で引くと"放射能にさらされること"と書いてあって"放射線にさらされるのは被曝じゃないんだ"とか。
色々と混乱が見られるなぁ。"唯一の被爆国"らしからぬ状態ではないだろうか、とか。
追記
「かくいうお前も"放射能"という言葉をぞんざいに使っているじゃねぇか」とツッコミを入れた人は合格。
■なぜ"ヒバクシャ"なのか
整理しよう。
被爆
広辞苑(第4版)での第一義は「爆撃をうけること」。次が「特に原水爆の被害を受けること。放射能を受けること」
被曝
広辞苑(第4版)では「放射線にさらされること」
明鏡では「放射能にさらされること」
goo辞書では(三省堂だっけ?)「放射線や化学物質にさらされること」
放射能
第一義には「(放射性物質が)放射線を出す現象、またはその性質」だが、社会的には放射性物質と同義であることが多く、上の被爆、被曝での説明もそう考えた方が自然。またここから先もその様に扱うことにする。
イラク帰還兵に関して言うならば「被爆」は当てはまらないわけだ。
ところが「ひばくしゃ」を漢字で書く場合にはまたちょっと話が違う。「被爆者」の方が「被曝者」よりも圧倒的に多い(蛇足ながらATOKの辞書にも「被曝者」はない)。
少なくとも、「被曝者」とだけ書かれることは少なく、「放射能被曝者」「放射線被曝者」と用いられることが多いだろう。
故に、苦し紛れながらも「ヒバクシャ」と書かざるをえなかったのではないか?
話が米兵に限定されるならば、カタカナ表記もそれなりの雰囲気を持つし。
と邪推したわけだ。
*1 "ばく"の漢字に注意。
2006-08-08
2006-08-09 SEOで最も重要なこと, ウルトラマン Fighting Evolution 0
■ウルトラマン Fighting Evolution 0 その3
バトルモードでのテンペラー星人の出現が小技が効いていておかしい。
ウルトラ超事典50で、50個開いたら、ウルトラ超事典60になった。……おい。
オニバンバのスピリッツが「節分の日だけ強くなる」。使えねぇ!
■書き忘れ
RGB → CMYK → RGB と変換すると、これもまた違った感じになってしまいます。
http://q.hatena.ne.jp/1155092396
この一文が意味不明だったんだ。
何にどう出力して、見比べたんだろう?
■販売奨励金の廃止
さらに総務省が2年後を目標に取り組んでいる、販売奨励金の廃止が実施されれば、さらに思い切った製品の開発も可能になるだろう。
本田雅一の「週刊モバイル通信」
こんな流れがあったとは。
■SEOで最も重要なこと
SEO対策で最も重要な事は何ですか。
http://q.hatena.ne.jp/1155128085
教えてもらったことが正しいかどうかを自分で判断できること。
すなわち、ある仮説があったとして、
- その仮説を実証できるようなサイト(群)を作ること
- そのサイト(群)を以て仮説が正しいかどうかを確認すること
- 正しいと確認できたことに従ってサイトを構築すること
- その手法がいつまでも正しいとは限らないと認識すること
- 確立した手法が無効になっていないかを認識できる出来るようにサイト(群)を維持すること
上記のことをしっかりと実行できることが最も重要。
ところで「SEO対策」って同義反復なのでは?
追記
たとえ同義反復だろうと誤用だろうとSEO対策という言葉を使っている人たちが一定以上いるならSEO関係のサイトはSEO対策という言葉をいれることがSEOになるんだなー。
ウルトラマンセブンを思い出しちゃった。
2006-08-10 夏への扉, 失踪 オリジナル版(消失−ザ・バニシング 日本語DVD)を観た
■夏への扉
読んだ。これが本当に50年も前に書かれた小説だろうか? 面白かった。
ただ、もう一度読もうとは、当分思わないだろう。いつかは、また読むのだろうけど……。
夏への扉を読んでみて"サマー"は必然,必須なのだな、と改めて思う。
■googlewhack で大冒険
すでに googlewhack 自体「うわ、なつかし!」と感じる方になってしまってるのだけど。
googlewhack して出てきたサイトの作成者を探し、その作成者に googlewhack してもらって、その作成者を探し……という旅の話。
前にそんなことをやっている人がいる、という話は聞いたことがある気がするけど、本になってでるとはね。
余談
bk1 の方には表紙画像あり。boople ↓にはオビ付きの画像あり。
■ウルトラマン Fighting Evolution 0 その4
暴走ゾフィーのストーリーをクリアしてウルトラの父が使える様に。必殺技を見ると……。判ってる、判ってるなぁ! と思った。
超事典60を全部開くと超事典70になる……なんてことはなかった。
ウルトラ超事典のヒッポリトのスチール、これもgood!
■失踪 オリジナル版(消失−ザ・バニシング 日本語DVD)を観た
先月末に買ったDVDだ(なんでDVDのタイトルは『消失』なんだろう? 謎)。
をたまたま買ってきたらこの映画の記事が載っていて、ふと検索してみたらDVD発売されていた。で、即購入した次第。
遡ると、
を読んで以来観てみたいなぁと思っていた作品なので、存在を知ってから実に足かけ10年経つということになる。
旅行中に謎の失踪を遂げた恋人。
彼女を──彼女についての真実を知っているはずの誘拐犯を──探し続ける男が(一応の)主人公。3年の月日が経つが、それでもなお諦めず、それどころかさらなる執念で探し続ける。
彼は、けれど彼女が生きているという希望は微塵も持っていない。それでもなお、ただ彼女の身に何が起こったのか? その真実のみを追い求める。
それと同時に、犯人側の描写もしていく。「その日」以前の、犯人の生い立ちから行動、心理、用意の周到さなどを多くの時間を使って描写する。しかし、肝心の「その日」については描かれない。
やがて犯人はある決意をし、主人公に接触する。
犯人は主人公に真実を教えると、真実を知ることができると、そのチャンスを与えると、そう告げるのだった……。
むう。
筋書きを書くとこんなもんなんだよな。この後に(わざとありがちな惹句で書くけど)「衝撃のラスト」が待ってるわけだ。
「ラストに心底恐怖した」という批評/レビューは多いが、「唖然・呆然」という感じだった。いや「怖い」「恐怖した」というのは判る。確かに、怖い。
でも……なんて言ったらいいか……。そこに至る前の主人公の心理。
「真実を知るチャンス」が同時に、自分にとって(文字通り)致命的な結果を招くと分かっていても、その選択をしてしまう不合理さ。そちらの方がよっぽど怖い。
人間の心理に在る不可解さ・不合理さ・相反する一対の概念の同居、そういうものを感じずにはいられない。その辺りが見事に結実していて、あまりの見事さに呆然とする、という感じだった。
本当に奇蹟の様な完成度だと思った。「知る人ぞ知る」映画って「荒削りだがその辺も魅力」みたいな、そんな偏見もちょっとあるのだけど、この映画には全く当てはまらない。
ホラー映画の枠で語られることが多いけど、血の一滴も流れない、殺人シーンはおろか死体の一つもでてこない。
そんな、希有な「恐怖」映画。
関連
追記 (2007/12/20)
3件の出品者に手頃な価格。
電脳せどりしてもいけるか? この価格で安定して流通しているのか、ずっとこの価格でストップしているのか……。
追記
■GPLは誤解されているか?
ライセンスに関する質問です。自分の書いたソースコードを「何の制限もなく自由に使って欲しい」という場合にはどういうライセンスを適用するのがよいでしょうか。なるべく縛りの少ないライセンスにしたいと思っています。
http://q.hatena.ne.jp/1155197350
勘違いして GPL を回答するお馬鹿さんがいるだろうなぁ、と思ったら続出だった。
脱力。
素朴な疑問なのですが、こういう回答をされる方はGPLが「何の制限もなく自由に使える」ライセンスだと思っておられるのでしょうか?
ナイスツッコミ。
でも本当に、「そう思ってるの?」と心配になってくるなぁ。
例えば、GPL, LGPL, 修正BSD, X11, Apache, Eclipse, Mozilla から選べます、としておけばかなり緩くなるんじゃないだろうか?
適当に列挙しただけなので、「選べます」というライセンス形態がそれぞれのライセンスで許されるかどうか調べてない……。(だから回答にしない)
■CMYKのファイルを開いてみる
理屈ではアプリごとに見え方が異なるはずだけど、実証してみる。
テストするファイルは、
の添付ファイル(Attachment)の"cmyk test image"。
もちろん Firefox でも IE でも開けない。
手持ちのもので使えるアプリケーションは……
- Paint Shop Pro 7
- Photoshop6
- Irfaview
- Susie
あたりか。
CMYK→RGB への等価な変換が原理的に存在しない以上、単純に*1アプリケーションで開いて見てみるだけでは、アプリケーションごとに見え方が異なっていて然るべきだ。
そのことが実証できた。
つまり、いったんCMYKに変換した画像をモニタで確認するという行為は、表示に使っているアプリケーションの影響を受けてしまうことになる。
表示に使っているアプリケーションが、CMYKのファイルをどういう風にモニタに表示するか――というのはつまりそのアプリケーションが持つCYMK→RGBの変換がどういう特性を持っているか――を把握する必要があるわけで、それはImageMagickを使おうが別のアプリケーションを使おうが原理的に避けられない。
というのが私の回答だった。
*1 「単純に」と書いたのは「カラーマッチングの技術を考慮しないで」というぐらいの意味。
2006-08-11
■自分で確かめたいところだけど……
しかもこの画像は一枚板なのではなく、枠線の部分で分離している4枚のバラバラの画像なのだ。
高木浩光@自宅の日記 - 飾りじゃないのよCAPTCHAは 〜前代未聞のCAPTCHAもどき
(画像)
つまり、数字一文字は一つの画像データに一対一対応している。したがって、画像データの適当なバイト位置(gif形式なので最初の何バイトかをスキップした位置)の1バイトを調べるだけで、表示されている数字が何かを特定できてしまう。画像認識もいらないし、人工知能も、ニューラルネットもいらない。
三井住友VISAカードが無いので確認できないのだけど、ここだけを読むと、HTTP をモニタすれば URL だけで判別できるんじゃないか? と思った。
いくらなんでも、そこまでお馬鹿じゃないか……。
もしそうなら高木さんが指摘しているだろうし。
2006-08-21 ゲド戦記
■ゲド戦記
いや〜。長い帰省の間に観てきました。ゲド戦記。
いいですね。
何がいいって、それぞれの場面で各キャラクタ達の意志決定がどういう規準でなされているかが全然見えないこと。あと、目の前で展開する事象の因果関係が想像できないということ。
ファンタジーを書くのに――あるいは「異世界」を書くのに――これほど強烈な手法はないですよ。
そこに生きる者達、とりわけ「人間」という種族が我々に近いほど、ファンタジーとしては失敗。彼らが「世界」に相対するときの姿勢が我々と違っていて当然。そこを「地の文」無しで書かなければならないアニメや映画だと、迂闊な描写をするとステロタイプにはめこんでしまうだけ、という情況になりがち。
そういう安逸な方向に逃げないで、まるでキャラクタ達を突き放す様な格好で展開してれてワクワクしてみてました。
惜しむらくは、カミさんの言葉を借りれば「敵キャラがつまらない」ということ。なぜか、クモといいウサギといい、「いわゆる敵キャラ」だけがステロタイプなんですよそ。
逆にいうと「いわゆる敵キャラ」だけを「こちら側」に近く書くことで、彼ら(クモやウサギ)が「あちら側」での異端だということを表現しているのでしょうかね?
註:あまり本気に読まないでくださいね。ただし、嘘を書いているわけでは全くありませんが(ちょっと誇張しているだけです)。
■ゲド戦記
いや実は小説の方は読んだことが無い。
岩波書店の「同時代ライブラリー」で「影との戦い」がでたときに買って、
3冊集まったら読もう、とか思ってたら、続刊でず……。
舐められてる?
当時、先輩が「続き出るまで買わない」と言っていたのが印象に残っている。
ファンタジーって映像には向いてないよね。
「指輪物語」も実は読んだことが無かったのを、映画公開にタイミングを合わて読み進めたわけだけど、痛感したもの。
映画は大層面白かったけど、それでもファンタジーとしては成立してないなぁ、と思った。エントのメンタリティとか、小説での描写は実によかったけど、映画では無理。もうバッサリ切られていたし。いやもちろん時間を割けないという理由だってあるのだろう。
「同時代ライブラリー」といえばミヒャエル・エンデの、
は必携ですな。
あ、ISBNの出版社番号00って岩波書店だったんだ……。
■ぐだぐだ
だって十日間もパソコン触ってないんだもん。
■Wunderkammer
Q.E.D.ともロケットマンとも、内容的に差別化ができている!
これは凄い。
森羅君が謎を解くのと、森羅君についての謎が解かれるのと、セットで一つの話になっているのが凝っているなぁ、と思った。
■あろひろし だっ!
コマ割りは四コマ漫画のそれなのに、読んでいる感じはあろひろしの普通のコマ漫画だ。
四コママンガ自体は初めてでは無いと思ったのだけどな。
実に久しぶりに「あろひろしの漫画」を楽しんだよ。
衝動買いして正解。
■ゲド戦記 とか ハチクロ とか
あ、漫画原作は最終回を迎えているんだ。
あぶねー。判ってよかったよ。絶対に読まない様にしないと……。
ゲド戦記の記事は特筆するところは無し。
さりげなく、Wii に『逆転裁判』が移植されてあのコントローラで「異議あり!」のボーズをやりたい、という記事に笑った。
2006-08-22
■手塚治虫さんが亡くなった時
なので、いままで宮崎監督のもとで、新人監督がぜんぜん育たず、社外から押井守を入れるという話もあったんですけど、押井さんがひとこと、「やだよ、あんなとこ」と言ったという。
摂津堂テクスト/日記のような、何か - 『ゲド戦記』が宮崎吾朗監督でなければならない理由
声かけるまでもなく、行くわけないじゃん。
さておき。
手塚治虫さんが亡くなった時に、追悼特集のようなもので宮崎駿さんだけが「アニメ作成の値段が不当に安くなったのは手塚治虫さんのせい」という様なことを書いてこきおろしていた。
てなことが書いてあったのは岡田斗司夫氏の本だったような。
後でちょっとパラパラめくっておこう。
宮崎駿氏が亡くなった後で「実はこんな人だった」てな記事が世に溢れるのではないだろうか? と要らぬ心配をしてしまったのは私だけか?
追記
だった。肝心の部分は引用の引用になってしまうので横においといて、p210から引用。
学習院大学卒業後,宮崎駿は東映に入社し、アニメーターとなる。その理由が凄い。
「米帝ディズニーに対抗するアニメを日本で作る」
というのが、青年・宮崎駿の志望動機だった。
このあたりで、すでに人柄が出てきているなぁ、と思った。
■質問自体を無効化する
回答する時に、質問自体を無効化する必要がある場合って、難しい。
Blogの特徴の1つに自ら更新状況を通知する事が出来るというものがありますが、XMLにも同様の特徴があるのでしょうか? BlogもXMLの機能を使ってるんですよね??
http://q.hatena.ne.jp/1156214426
とか。うまい回答が思いつかない(っていう時点で「間違いを指摘するだけの回答はつまらない」という独善が混じっているわけだけど)。
※あなたの質問は「車は走る機能があると聞きました。ガソリンにもそういう機能があるのでしょうか?車はガソリンを使っているんですよね?」という感じ?
という例示は、うまいなぁと思った。ただ、下手をうつとより情況を悪化させるので注意がいるかも。実際自分も「下手をうったなぁ」と思ったことはある。
RGBの画像をCMYKに変換し、色の変化具合をブラウザ上に表示したいのですが、CMYK画像(JPEG)は、そのままではブラウザに表示できないようです。
http://q.hatena.ne.jp/1155092396
なんかも、「CMYKのデータをモニタで確認したい」という要求自体をナンセンスとして無効化したいのだけど、ダラダラと長く書いた割りには成功してないなぁ。
で直観的になったかとは思うけど。
■無断リンク禁止なんてナンセンス! 派を探す
アクセスログを見ていて気がついた。「北九州市教育委員会インターネット運用規定」でYahoo! 検索して結果を眺めていると、先頭の何ページかのうち、教育委員会関連のページ以外はほとんど「無断リンク禁止なんてナンセンス!」派だなぁ。
追記
こっちの方がよいか。
フレーズ検索ならgoogleでもよさそう。
■書誌情報の話
本の流通の要である取次が本のデータベースを作るのはかなり現実的です。実際、取次各社が入力した本のデータを統一的なデータベースにも活用しようという動きが実現の方向で進んでいます。取次であれば町の本屋さんには入荷しないような本も扱いがあるはずです。また、現在入手不可能な本についても、過去のデータが残っていれば情報を利用することは可能です。ですが、取次では扱っていることになっていても出版社の倉庫に1冊も残っていない本はどう表記すればよいのでしょうか。在庫があるのか、ないのか。その本が販売可能な状態なのかそうでないのか。取次は出版社の倉庫の中までは確認できません。ですが、町の小さな本屋さんで本を注文しようと思ったお客さまもオンライン書店で本を注文をしようと思ったお客さまも思うはずです「その本が買えるのか買えないのか、どうしてこの店は教えてくれないのだろうか」。
書誌情報を必要とする全ての方へ:版元ドットコム
日本の書籍流通はいびつだ、とかそういう話はどこにでも転がっているわけで、それとは別の話をしよう。
ある「本」から引用する。
p97
お客の目に見えない機能として、情報と金融があります。情報機能とは、例えば「来月、こんな本が出る」と書店に知らせ、出版社に向けては「いまこういう本が売れている」と知らせる機能。金融機能とは、書店から本の代金を回収して出版社に渡す機能。もし小さな出版社が一つ一つの書店とこの作業をしていたらたちまちパンクしてしまいます。
後者の方は、社員数名とか社長だけなんていう出版社があることを考えると、確かにそうかもしれないと思える。
前者は何を言っているかというと「取次にとっては情報も立派な商品」だということ。これは書誌情報も同じ。
取次は各社毎に本のデータを入力・管理していますが、それらの規格は統一されておらず、しかも有償で提供されています。誰もが気軽に使える状態ではありません。
書誌情報を必要とする全ての方へ:版元ドットコム
と簡単に書かれていて取次の存在、その機能をあまり意識しない人から見ると「なんだそれ!」と思うだろう。でも、書誌情報は取次にとっては自社差別化のための有用な商品だ、と私は思っている。事実、図書心流通センター・日販・トーハン・大阪屋と、主な取次はどこも書誌データを商品として売っている。
これからもそれでいいのか? というとまたそれは別問題だけど、Amazon が ECS で書誌情報を惜しげもなく公開できるのは「Amazon が取次ではない」からなんだろう*1。
大学(の図書館とか)のための文献データベース、論文データベースは古くから公開や交換が行われている。これには書店とは別の背景があって実現可能だったのではないか。
ひとつはそのデータに何らの商品的な価値が(大学側に)無いこと。
もうひとつは、利用者側がどんなデータを必要としているか? にほとんどゆらぎが無いこと。論文ならば論文を書いた人の、論文を発表した時の名前が重要だ。ペンネームがあるわけではないし、参考文献に載せるのには論文を発表した時の名前が判ればいい。
流通書籍の場合、同名異人や同人異名などの考慮が検索性を高めるのに有用だったりする。後者は、中島梓と栗本薫とか、小泉八雲とラフカディオ・ハーンとか。新城十馬と新城カズマみたいに途中での表記変更とかもそうだ。前者は……例えば鈴木博という著者で出ている本がたくさんあるとか、そんな類。
で、そんなデータも「商品」になっているし、それに依る書誌情報との関連付けも引っくるめて取次にとっては差別化を可能にすることになる。
「無料だけど簡素」もしくは「無料だけどデータにゆらぎがある」ものと、「有料だが有用」ものを並べられると書店などはやっぱり後者を選択するんじゃないかなぁ、それに取次との「関係」もあるしなぁ、などと思った。
「無料でデータがかっちりしていて網羅性がある」というのはまだまだ難しいんじゃないかなぁ。「かっちりしたデータ」というのは、フォーマットじゃなくて内容の話。例えば小説で、私はイラストレータの情報なんて入れないだろうけど、入れたい人も多いだろうな、とか。そういうゆらぎが当然でてくるだろう、と想像する。
最後に。引用した「本」はこれ。
「本」というタイトルの本なのだ。
via
版元ドットコムのページにはトラックバックできないので、結城さんのエントリにトラックバックしようっと。
*1 Amazon の書誌情報が別の取次の書誌情報なのか? は判らないのだけど。知っている人がいたら教えてください。
2006-08-23
■東映ヒーローMAX
あれ? 曽我町子さんの追悼特集がないぞ?
と思ったら……10月に「東映ヒーロー悪役俳優MAX(仮)」がでるそうな。そこまでやるか。凄いな。嬉しいぞ。
あとは……。
倉貫匡弘さんのインタビューで、高野八誠くんが「あとは戦隊だけだ」って言っているという話が載っていて、是非がんばっていただきたい、と思った。ケイン・コスギに先を越されません様に*1。(-人-)
■夢幻紳士 広報篇
広報篇はいいんだけど、コミックスを揃えるの、今となっては意外と大変なんだよ。
文庫で出た「ヨウスケの奇妙な世界」の最初の方、買ってなかったんだけど(別の版のコミックスで持っているから)、せっかくだから文庫で全部揃えようかと思ったら探すの大変だったんだから!(自業自得である)
■SEO
SEOって、「特定の検索語での検索順位を上げること」だと勘違いされてないか?
サイトを利用したい人がWeb検索経由で訪れることを想定した時に、「検索に使いそうな言葉でちゃんと検索されること」もSEO……だよな。
などとふと思った。
■天文学の教科書は書き換えられるだろう
今日、本棚を眺めていて、「そういえばロケットガールの新版が出るんだっけか。イラストの権利関係者と連絡が取れなくなって重版できなくて改版するんだろうなぁ」などと邪推して、ふと手に取って読み始めるとこれが面白くて止まらない。
まぁ、読み始めたらそういう事態になるってのは、読む前から判ってはいるのだけど、それにしても面白い。
で、次の話(『天使は結果オーライ』)も読んでいて……、
p262
「じゃあ、冥王星が、彗星族の大親分だと……?」
『それを知りたいんだ。外惑星系をめぐり歩いたボイジャー探査機も、冥王星だけは取りこぼした。冥王星は近接探査の行われていない最後の惑星なんだ。オルフェウス*2がそこに到達すれば、天文学の教科書は書き換えられるだろう』
「到着は、いつになりますか?」
『十二年後だよ。光でさえ四時間かかる距離だからね』
ぽかーん。
なんてタイムリーな話題。
10年前に書かれたSFに、現実が追いついた。っていうことだなこれは。ちょっと興奮してしまった(これがシリーズ3作重版したかった理由なのかも、とまた邪推)。
結局、新版はまだでていないらしい。9月の出版スケジュールにもないみたいだ。
追記(2006/11/25)
がリフト・オフ。「私と月に〜」は12月の予定。
追記
10年前に書かれたSFに、現実が追いついた。ってのはよくないか。
10年前はまだ一般的じゃなくてSFのネタになっていたようなことが一般的になった、というニュアンスで。
『私を月につきあって』のp104。
アンヌはそのディレクトリに移動して、最新のソースファイルを調べた。
「こりゃダメっぽいわ」
「もうわかった?」
「定数が抽象化してない」
「……ほんとね」
あるある。詳しく調べる前にざっと見た段階で「こりゃダメっぽい」と判ってしまうようなソース……。
2006-08-24
■黎明 だったか
物事の始まりの時期を「○○期」といいますが、ど忘れしてしまいました。教えてください。例えば「インターネット○○期」のようなときに使います。
http://q.hatena.ne.jp/1156296310
集まった回答、「黎明」10に「開闢」1ぐらいの比率かなぁ、とか思ってみていた。「揺籃」もあったか。
でもこの質問に45も回答が集まるなんて……。
2006-08-25
■今になって真意って言われてもなぁ……
BK1の書誌情報から
名著『株はあと2年でやめなさい』の真意!快著『株はあと2年でやめなさい』から2年。投資のカリスマは今、何を考えているのか?団塊世代が引退し、あふれる投資マネーが向かうべき先を徹底指南する!
もう2年経ったのね。
■色々届いた
む。まだ完結じゃない。って、書き下ろしがたくさんあったのか。
笹荻はこりゃ結婚しちゃうだろうな。これだけの"イベント"が発生しちゃうとなー。
フェティッシュ。逆『ディスコミュニケーション』。
ミステリアスなのが、男の子から女の子に移っただけで、こんなにもフェティッシュな"味"がでるとはね。
このタイトル、『THE THING』のもじりなのかな。じゃぁ英訳タイトルは『THE GIRLFRIEND』かしらん。
『夢使い』がアニメになっていたとは知らなかった。近くのレンタルに入っていない以上、見たかったら買うしかない?
本屋を駆けずり回ったけど入手できず。なぜ?
仕方がないので、Amazon から買った。
でも内容は全部本誌で読んでるんだよな。
追記
1,490円って、どんな値付けじゃ〜! Amazon ギリギリ送料無料にならないじゃないか。
■冥王星
テレビのニュースを見ていて(珍しい!)、「太陽系の姿は76年ぶりに書き換えられる」っていう言葉が目についたのだけど、本当はそうじゃないはずだ。
原作者である漫画家の松本零士さん(68)は「冥王星こそが太陽系の果てで、そこを離れることが太陽系から外宇宙に旅立つことだと描いてきた。今回の決定は、論理的には正しいのだろうが、多くの人が少年のころから抱いていた夢、心情的なものにも配慮してほしかった。心構えができていないうちに突然決まってしまった感じがする」と残念そう。そのうえで「冥王星はこれからも太陽系の一族だ」と強調し、存在感が低下しないよう何らかの形で配慮してほしいと訴えている。
Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - 太陽系惑星 冥王星を除外 賛成多数で最終案採択 IAU
なんてのは、非科学的*1なものの見方。「なんか偉い人が勝手にものを決める」なんて思ってしまうのは早計。
少なくとも10年以上前の段階で「そうなのではないか」という予測が存在していた。その辺の認識をしてニュースを作ってほしい。
科学技術(この「科学」は本来の「科学」とは似て非なる意味なのが悩ましい)の進歩に依って、その予測は「やっぱり正しいらしい」という方向に向かっていって、やっぱり今のままでは「嘘がまかり通っている」ことになる、という判断があるはずなんだ。
科学の「確からしさ」のお話はこちら。
*1 意味に注意。
2006-08-27 「○○の鉄則」は当たり前のことが当たり前に書かれているのが当たり前
■「○○の鉄則」は当たり前のことが当たり前に書かれているのが当たり前
「○○の鉄則」という文章が、雑誌や Web やあるいは個人の blog でも書かれたりする。
さて「○○の鉄則」が本当に○○の「鉄則」であるならば、当たり前のことが当たり前に書かれているはずだ。
「鉄則」と銘打っている以上、読んでみたら「なんだ当たり前のことしか書かれていないじゃないか」となって当たり前のはずなのだ。
それが、書いた側にとっても読んだ側にとってもベストの状態なんじゃないか?
だって、「鉄則」なんだもの。
ところがはてなの人気エントリなどを見ていると「○○の鉄則」なんていう記事が人気を博していたりする。
なぜだろう?
1つは、間違いだらけの、つまりはツッコミどころ満載の鉄則だった、というのも考えられる。けどそれは置いておこう。
他に考えられるのは、「○○」がまだ未成熟な分野で、「鉄則」の前に「とりあえず今の時点での」が隠れている場合。
「鉄則」が人気を博する様な分野は、人気があるだけに実は未成熟な、最先端に近い領域の方が多いんじゃないか? まだ「鉄則」なんて言えるほど成熟していないけど「鉄則」と銘打つことで目を引くことができると、そういうことじゃないか?
というわけで、私はそういうエントリに目を通すことはほとんど無い。
「鉄則」なんてものが考えられるほど、成熟した分野だと思えることは少ないのだ。
それに本当に「鉄則」なのだとしたら、「なんだ当たり前のことしか書かれていないじゃないか」という評価になりがちなわけで、そんな評価を得るために「鉄則」を書く人なんてほとんどいないんだ*2。
そしてもう一つ。それが本当に「鉄則」であるならば、自分の体験からそこに辿り着いているべきで、つまり「鉄則」を読むときは「再確認」のフェイズの方が良いはずだから。自分がよく理解していない領域の「鉄則」を、「理解するために」読むなんて愚行じゃないかと、そう思うから。
2006-08-28
■使われていた?
昔の仮面ライダーのロゴなどで使われていたフォントを探しています。
http://q.hatena.ne.jp/1156710131
「使われていたフォント」って表現がおかしくない? あんな活字が一揃いであったわけないじゃん!
一応書いておくと、同一書体、同サイズの一揃いの活字のことを元々フォントと呼んだわけだ。「あのころはフォントなんて概念は無かった」というのはコンピュータ周辺の話題として正しいけど、本来の意味で捉えるとちょっと変。
活字とかレタリングなんて言葉は――一般的には――もう死語なのかな。
■SEO って、本当にどんな風に思われているの?
Googleやalexaなど検索エンジンやSEO対策に有効なおもしろいAPIを提供している会社があればそのAPIを公開しているLABのアドレスを教えてください。国内、海外問いません。
http://q.hatena.ne.jp/1156736072
うーむ。"SEO に有効な API"ってどんなのを想定しているのだろう?
てゆうか API ってどういう意味で使っている?
「Windows API が API という言葉の誤用を推進させた」みたいな記事を読んだ記憶もあるけど、「Web API が〜」というのも今後でてくるか?
さて、そもそも、あるコンテンツに対して、
- アクセスしたい人(=潜在需要だ)がどの様な検索語を思いつくか?
- その検索語で確実に検索されるか?
- その検索語で検索した時に上位に来るか?
と、大雑把にこの3点セットで考えなきゃならない。
この 1. が忘れられているのではないか?
3. だけをいくらがんばっても、1. の時点で間違えていると意味がないことぐらい、すぐ判るだろうに……。
というわけで質問してみよー!
SEO とは「検索エンジンで上位に表示される様になる」ためにコンテンツを調整することである。
これで合ってると思う?
http://q.hatena.ne.jp/1156741814
http://q.hatena.ne.jp/1156741793
なんか……、思っていたよりも「いいんじゃないか?」の得票率が高いな。
どうやら、本当に、「目的とするキーワードの抽出」というフェーズはあまり重要視されていないらしいぞ……。
いいのか? こんなんで。
■wwwが付くURLと付かないURL
なにげなく Google Sitemap を見ていたら、「使用するドメイン」として、
- URL を www.materia.jp と表示 (www.materia.jp と materia.jp を同じように表示)
- URL を materia.jp と表示 (www.materia.jp と materia.jp を同じように表示)
- 関連を設定しないでください。
の3つから選択することができる様になっている。
知らなかった。
この2つのURLが検索エンジンでどう扱われるか? っていうのは、はてなに時々あがってくる質問だけど、ドメインの所有者として Google Sitemap をいじれる人なら心配する必要はないんだなぁ(Google に限り?)。
2006-08-29
■些細なことでもテンション下がるものです
いや、ホントに。
誰が原因かは判らないのだけど、小売店としては当然こんなことされたらテンション下がるだろうなぁ。
この中に、自民党のポスターが貼ってあるタワーレコードに入りたい人いる?
民主党のポスターが貼ってあるブックファーストに入りたい人いる?
共産党のポスターが貼ってあるモスバーガーに入りたい人います?
(略)万来堂日記2nd - CDVJ、一体何やってんだ?
こんな些細な事柄でも、こんなに現場と感覚が乖離してしまっている組合って、一体なんなんだよ?
■Goonies
Goonies の主題歌(Cindy Lauper ね)のカヴァー。
The Goonies 'R' Good Enough - MISSILE GIRL SCOOT
■大人のハッカー……って?
まぁ、面白そうではある。書店でみかけたら手にとってみようか。
2006-08-30
■リクルートのIT製品サポートサイトは無断リンク禁止 しかも用語解説と矛盾してるし
本サービスに掲載の記事の著作権は、基本的に全てリクルートが所有します。よって、無断でのリンクおよび転用は禁止いたします。
利用規約 [キーマンズネット]
……センスの欠如。というかその「よって」はどういう意味?
しかも自身の用語解説に、
【無断リンク】
IT単語帳/キーマンズネット
Webページの作者や管理者に断りなく、そのページにリンクを張ること。
リンクしてほしくないページはそもそもインターネットで公開すべきではないため、リンクに許可が必要だという考えは本来誤りだが、著作権やプライバシーを拡大解釈している人が多いのか、個人サイトのオーナーなどの間で「無断リンク」という言葉は未だに使われ続けている。
と、しっかり書いているくせに、自身は無断リンク禁止。
あーあ。
2006-08-31
■tDiary
なぜか、8月の部分だけ処理に時間がかかる。
表示も、編集画面を開くのも、編集結果を反映させるのもそう。追記の画面を開くのは遅くないが、実際に追記をすると時間がかかる。
共用サーバなので、8月になって同じマシンに収容されているサイトが何か重い処理を始めたのかと疑った時期もあるけれど、データを自宅のマシンに持ってきてもやっぱり以前より時間がかかると感じるので、そうではないらしい。
今日になってやっと気がついたけど、他の月のデータは問題ない。編集画面を呼び出したり、編集を終えた後にかかる時間は、以前感じていたそれとあまりかわりない。
遅くなったなー、と感じたのは実家から帰ってきてから。と、いうことは10日間ほどブランクがあるせい?
とりあえず、メモとしてここに残しておこう。
追記
私が機能追加した部分のバグでした。orz