2006-01-24 特許, QED, ミルカさんシリーズ
■「特許出願中」
よくまとめられている。自分が感じていたことが、きれいに文章になっている。だけど自分が書こうとしても、こんなにきれいにまとめることはできなかっただろう。それは自分がただ「感じている」だけで「理解しているのではない」ということ。
この文を読んで理解したつもりになってはいけない、と自戒する。
一つだけ付け加えるとすれば。
アイデアのすばらしさと、特許になりやすさは、まったく関係がないんだ。
まず、ほんと知らない人が多くって困っちゃうのだが、「アイデア自体は特許にならない」んですよ。特許になるのは、そのアイデアを実現する装置の「実装方式」だけなんですよ。そして、画期的なアイデアというのは、たいていは、それを実現する複数の実装方式があるものなんだ。
(略)fromdusktildawnの遊び場 - ホリエモン以上に詐欺的なベンチャーの内情
もちろん、多くののITベンチャーは、実際に特許を出願し、プレスリリースに「特許出願中」と書く。しかし、それは、完全にこけおどしだ。99.99%の確率で、あるアイデアを実現するための、たくさんある実装方式の一つを特許にとったにすぎない。
出願だけなら書類の形式さえ整えれば*1できる。「出願した」ということと、審査請求の上で「特許が登録された」ということの違いを知らない人もいるのでは?
審査請求したら潰されるだろうと判っているので出願の状態でとどめておいて、で、カタログなどにはちゃっかり「特許出願中」と書いておく、というケースも多かろう(これは勝手な想像だけど)。
参考
■QED -ventus- 熊野の残照
立ち直った。
最後の「告白」を読んだ直後に、感情がコントロール不能に陥ってしまった。自宅で読んでいて良かった〜。
で、小説としての感想はというと、やられた!、という感じ。
キッチリ、叙述トリックが仕掛けてあった。同じ構造のトリックが仕掛けられた小説は、あれとかこれとか思いつくが読んでいる時は判らんもんだ。
■QED 熊野の残照
ぐわ〜。恥ずかしい〜。
螢惑*2と書いて「けいこく」と読むんだ! 10年以上間違えて覚えていたことになるじゃないか。誰か間違ってるって言ってくれよ! < 言えるわけが無い。
つらい結末だったので他に書くことは無い。というか書きたくない。
■巫女
まだ読んでいる途中だけど。
新しい本(QED 神器封殺 (講談社ノベルス)(高田 崇史)のこと)が出たのであわてて読み始めた。が、もっと早く読むんだった。これは俺のフィールドだ。
p47。
「巫女がいたからね」
「巫女?」
「そうだ。彼女たちの多くも、遠い昔は体を売って金に換えていたんだ。ただ勘違いしてはいけない点は、彼女たちは決して私利私欲のために体を売っていたのではないということだ。得た金銭は、全て寺社に奉納しているわけだから、言葉通り、自分の体を神仏に捧げていた——ということだな」
戦国霊異伝を作っていた時に、避けて通った話題。なんとなく、この小説の後ろの方でこれの話が再浮上してくるのではないかな、と予想しているが果たして……?
■経路を数える問題
あぁ、グリッド上の点から点への経路を数えるというこの問題、大学の時にやったなぁ。
もう忘れているけど……。道具として使う機会が無いから"錆び付いちゃう"んだな。
数学青春エンタ!?
ミルカさんとコンボリューション
今後の展開を予想してみよう。
今はPDF形式での提供だけど、数式を記述可能なシナリオスクリプト・プレイヤの開発が進行中で、物語を読んでいると突然、
☆彼女に自分のマフラーを……
僕のポケットに彼女の手を……
なんて選択肢が出てくるとか。
もちろんマルチエンディングで、それぞれで問題の解法に至る経路が違うので何度もプレイしないといけない、とか。
で、第n話のエンディングのセーブデータを、第n+1話に読みこませるとプロローグからすでに分岐するとか。
(いやそこまでいくとただの妄想だからそのへんにしといたら?)
(……うん。そうだね)
追記
さっそくトラックバック(to http://d.hatena.ne.jp/hyuki/20060124)。
しかしこの、「上遠野浩平あとがき風・謎の二人の対話」って、サゲをつけるには便利だなぁ。
■アハハハハハ。サッチー懐かし?
しかしホリエモンを応援していた自民党を批判している民主党もなんだかなあ。
民主党の「公認」候補になったサッチーこと野村沙知代が、落選後に巨額脱税事件で逮捕されて有罪になったのはほんの少し前のこと。誰も責任取らなかったし、どこも同じ。
古本うさぎ書林の日日平安 - ホリエモンとサッチー
2006-01-23 しおんの王
■しおんの王 3
深いところで何かが進行しつつある、という雰囲気が上手く作られていて読んでいるとゾクゾクする感じ?
あからさまなコン・ゲーム(ものの漫画)にはない緊張感。
戦いは素人目には判らない深い所で行われていて、その戦いの結果が盤面に浮かび上がるというのが将棋や囲碁、チェスといった対局型のゲームの本質なわけで*1。
将棋という題材と漫画のテーマ(?)がうまく噛みあっていると思った。
あの時
次の一手を
考えていたのは
俺も同じさ……
名人、恐すぎ。
*1 コンピュータ流に言えば意識の中で、状態遷移のツリー作成と、状態に対するスコアリングをやっていることが対局の本質。盤面上に顕われるのはそこからはじき出される結果、という解釈の上に立って書いている。
2006-01-22 技術者ほど間違う
■技術者ほど間違う(以前から高木さんの日記を読んでいる人はこのトラックバックを辿ってくる価値はないです)
同内容の過去エントリの引用とリンクを置こう。たいしたことを書いていないのにトラックバックしたのはこのためなので、以前から高木さんの日記を読んでいる人はこのトラックバックを辿ってくる価値はないです。
たとえば、
金庫の上にその鍵が置いてあります。この金庫は正常に機能しているでしょうか?
と問うことのバカバカしさなら理解できるだろうか。あるいは、
共通鍵暗号による暗号化通信をしています。鍵は一緒に配送します。この暗号は正常に機能しているでしょうか?
認証パスの検証ができない証明書によるSSL通信は、SSL暗号通信として正しく動作しないのであって、盗聴され得るものなのだということをいいかげん知ってほしい。
高木浩光@自宅の日記 - しばらく日記をちゃんと書けそうにない
(略)
むしろ非技術者の方が直感として正しく理解するだろう。「警告が出た。 暗号通信に異常があるようだ。」と素直に。「SSL暗号化としては問題ない」 などという誤りを信じ込むのは、技術者ならではである(物事を知っている気 になっている)わけだが、そうした半端な技術者が非技術者にまで誤りを吹聴 して広げている現実がある。
確かに。何も知らない方が警告ダイアログを素直に受け取るだろうな。
2006-01-21 スパイラル
■スパイラル 15を読んだ。
あぁ、なるほど。仕組まれた計画がすでに完璧なものであるが故に、それを覆す奇麗な論理などありえない。
全てが絶望につながっているというなら、希望を得るために彼がその手に掴むのは奇麗ではない論理だった、と。
だけど、だからこそ彼は希望を語ることができる。
最終話のページを開く前に、しばし考えてどんな最終話なんだろうと想像を巡らせみて結論が出なかったけど、読んでみてあぁ納得。
そうだったな。これこそが歩が出した結論だったんだっけ。
ここまでは全部漫画喫茶で読んだけど、今巻だけはちゃんと本屋で買ってきた。
本編とは関係ないが、最終回ぐらいカラーページ入れてくれてもいいじゃないか、と思った。
追記
書き忘れた。
私は、この作品を、高く評価します。
面白かったです。
作者の方々に賞賛を。面白い作品が読めたことに、ありがとうございました、と。

